趣味と人生

これまで色んなコンテンツにハマってきた。漫画、アニメ、アイドル… いわゆるオタクだ。

今はインターネットの有名人にお熱で、日々ツイートやブログを見て楽しんでいる。楽しんでいるのだが、あまりにも傾倒しすぎていて他人から心配されるくらいだ。

その傾倒っぷりに関しては充分自覚がある。過去の趣味は、「好きだし毎日頭にあるけど学校や仕事の時は忘れられる(他のことにも集中できる)」といった程度のものだった。というか、趣味とは大体そういうものだ。みんな人生のメインは学校とか仕事であって、趣味は生活における調味料ぐらいのものだと思う。

けれども、今の私にとって趣味が主食になっている。米。

寝ても起きても電車の中でも仕事中も家でもずーーっと彼らのことを考えている。「好きすぎてどうしようもない」状態。彼ら中心の生活になっている。

好きな人間を追いかけるのはとても楽しい。彼らの発信するコンテンツを見たり読んだり聴いたりして、心を満たす毎日。側から見たらかなり幸せ者だろう。実際幸せだ。

ただ、冒頭にも書いた通り、あまりにも傾倒しすぎている。生活の中心になっているということは、生活をかなり侵食していることとイコールだ。

好きすぎて心がしんどい。こんな感情を抱いたのは初めてだ。

先日、好きなひとの1人に道でたまたま遭遇し、声をかけた。「ありがとうございました」と言って別れた後、頭がポーッとして、その後すぐに叫びたくなって、うずくまりそうになった。そこから数日間、もうそのことで頭がいっぱいで、つらくてつらくて仕方がなかった。彼の写真や文章や曲、声もなにもかも見れない・聴けない状態になった。

人間、愛で心がいっぱいになるとかなり精神が追い詰められるらしい。そういうことを教えてくれた貴重な存在だ…と捉えればポジティブだが、私はかなり懸念していることがある。

このままでは、自分が終わる。人生がおびやかされている。

彼らのことを追いかけるがあまり仕事に集中できない。趣味に没頭しすぎて結婚もできないかもしれない。両親との時間も削っている。

正直、かなり怖い。楽しい反面、その代償が人生に直接響くようなものになってきているからだ。

それでも、離れるのは寂しくて、共通の趣味で出会った人たちと話すのも楽しくて大好きで、何より彼らのあふれる魅力に毎日毎日絡め取られている。

彼らの幸せを第一に願う日々ではあるが、そろそろ自分の(長期的な)幸せも考えなくてはいけない。でも、今いちばん(刹那的な)幸せを感じているのは、彼らを追いかけている時なのだ。ただその幸せが照らされた影は不幸の色を帯びている。

好きだけどつらくて、つらいから離れたいけど、離れたらきっともっとつらい。

他人から見たらどうしようもないしどうでもいいジレンマだろうが、私の目下の、そして最大の悩みである。

それでも、私は明日からも彼らを好きでい続ける。趣味と人生のバランスを考えて葛藤しながら、しばらくは追いかけ続けるのだろう。つらいけど、最大の癒しであることには間違いないからだ。

こんなに好きにさせてくれてありがとう。でも、その分めちゃくちゃつらいです。そのうち落ち着きますように。